どうも、めんたいです。
特段レースがないとこのブログは更新されないのですが、しばらくレースがないのでたまには持論で繋ごうかと思います。
今回は我がめんたいレーシングの現状とeスポーツの現状を踏まえて気ままにお送りします。
めんたいメンバーの活躍
さて、めんたいレーシングはたくさんの凄い方々と一緒に活動をしておりまして、そのリーダーとしては非常に嬉しい限りなのですが、最近はビッグになりすぎてもはや手に負えないというか😅
特に取り柄のない私は非常に肩身が狭い思いで日々過ごしております😅
まずは今日までメンバーの活躍を取り上げなかったブログ更新の怠惰さを省みつつ、こちらを紹介させてください。
それは、wiper_sakurachanの「JAF筑波S-FJ選手権」参戦です👏
この出来事はウェブメディアさんに記事にしていただくほどの注目ぶりです。(記事は↓から)
レース名にもある通り、あのJAFが主催ですから、しっかりオフィシャルなリアルレースに参戦しているってわけですよ。凄いことです。
出会った当時「レースが上手いやつがいるなぁ」とは思っていましたが、まさかここまで来るとは正直想像していませんでした。スマン。
信じて、応援してくれているチームの皆さんのためにも、今後とも頑張って目立っていってほしいです。
まぁそんな彼の挑戦の軌跡については既に立派な記事を出してくださっているので、二番煎じのごとく素人が記事を書くつもりはございません。
そんな素人が書いた二番煎じの記事なんて誰も読みたくはないでしょうよ。
今回私が書きたいのは、これを元に派生した2つの話題。
「速い」だけじゃない魅力
先程wiper_sakurachanの活躍を取り上げました。
彼がこういったリアルレースに参戦できているのは速さや努力家であることが評価されているのだと思います。
現に、2019年の神奈川ブロック国体代表であることなどはよく記事でも紹介されているところで、そういった実績もチャンスが訪れた理由であるでしょう。
ただ、それだけでシートが貰えて、シリーズ参戦できるほどかと言ったらそうじゃないだろうな、と。
もちろん綺麗事を抜きにすれば資金などもあるでしょうけど、そういうことが言いたいんじゃなくてね。
私が特に凄いと思うのは、「顔の広さ」と「レースの巧さ」。
まず、「顔の広さ」は、シートを得るために有利に働く点だと思います。
彼は色んな人とコミュニケーションを取っており、趣味から今回のようなビジネス(?)までうまくSNSを活用しているなという印象。
実際、今回のS-FJの話もこういった人との繋がり基に実現したものだと理解しています。
過去に「自分の方が速いのに、なぜ自分より遅い奴が(プログラムに)選ばれるのか」といった趣旨の投稿をしてプチ炎上していた方がいたような気がします
確かに、その不満もごもっともです。
ただ、「いくら優れていようとも、認知されていないのではいないも同然」ってのも事実だと思うんです。
仮に上手さランキングなるものがあったとして、Aさんがその1位であったとしても、どこかのオーナーさんがAさんを認知しておらず、2位のBさんだけを認知していたのであれば、オーナーさんからすればBさんが1位なわけです。
要は、そういったチャンスの鍵を握る方に「いかに自分を売り込めるか(=凄さを認知してもらえるか)」勝負であるわけで、本当の上手さなんぞ(シートを得るまでの段階では)ほぼ関係ない※でしょう。
※よっぽどお眼鏡にかなわない実力であれば話は別ですが、それなりに上手い人はいっぱいいますから大抵大丈夫でしょう。
そういう面でも、彼はうまく自分を売り込んだなぁと思っています。
実際かなり魅力的でも、まだまだこの売り込みが出来ずにくすぶっている選手は結構いるように思うので、それができると出来ないではやっぱり違うよね、と。
次に、「レースの巧さ」は、今後永くシートに収まり続けるためにも、結果を得るためにも有利に働く点だと思います。
いくらうまく自分を売り込んだとて、これが出来ないんじゃすぐいなくなります。
単純な速さで言えば、こう言っちゃ申し訳ないけども、19年の国体でももっと速いタイムを出していた人はいます。もちろんトップレベルで戦える速さはあるけれど、トップってわけじゃない。
ただ、レースの組み立てがとても巧み。
サーキットの特徴や残りレース距離を考えて、どこで仕掛けるのが得なのか、今はどう走るのがベストなのかを考えるのが上手い。そしてその考えの的確さと、実行したときの再現性が高い。
何度も一緒に戦いましたが、やはりここが彼の強みだと感じています。
実際、有名な某トップドライバーたちと一緒にレースを戦ったこともありますが、彼らも(トップレベルの技術に加えて)レースの組み立てが巧い。何なら少しこっち(オペレーティング面)の事を気遣う余裕があり、そのスティントの計画次第でレースの組み立てを変えることすらできる。それも高次元で。
少し話はそれましたが、とにかく彼もそれに並ぶ巧さがあると感じており、過去に巧みさを兼ね備えた選手が結果を残しているところから見ても、やはりこれは結果を残すドライバーに必要な条件なのかなぁと思う次第です。
というわけで、彼が実際にS-FJのシートを掴めた一つの理由として「売り込み」の巧さ、そして今後活躍していく上で評価されるであろう「レースの組み立て」の巧さ、これらの魅力が後押ししたのだと勝手に思っています。
先にもちょこっと書きましたが、ただ速いだけのドライバーであれば結構な数いますから、その中で更に一つ抜きん出るにはそういった魅力も必要というわけです。
もちろん、ペイドライバーなんて言葉もあるように「資金力」も一つの武器にできるんでしょうけど。
”eスポーツ”、ビジネスとしては対等、スポーツとしては劣等?
さて、ここからは少し話題を変えて”eスポーツ”という観点から。
数年前から国体プログラムにも”eスポーツ”が導入されることとなり、最近は大企業が絡む大きなイベントも頻繁に開催されるようになりました。世界的にも、IOCがeスポーツのオリンピックなるものを開催したりと、ますます熱気が高まっているように感じます。
私も数年前eスポーツイベントに出演者として関わらさせていただきましたが、そこで某有名デバイス企業や、地元協賛企業の方など、たくさんの”人”と”お金”が動いている感じを目の当たりにしました。
今や”eスポーツ”はビジネスの場として注目されているような感じがしますよね。
一部のFPSゲームでは夢ある額の賞金が用意されていたり、プロ選手になる機会が設けられていたりして、”eスポーツ”で食っていく、”eスポーツ”が仕事、っていうのが成立するような時代になりました。
では、我々と馴染み深い「グランツーリスモ」でプロとして食っていくことはできるのでしょうか?
…正直、どんなトップレベルの選手でもグランツーリスモでメシを食べている感じはしないですよね。
グランツーリスモは規約(?)で賞金を出すのが禁じられているとはいえ、レースSIM全体で見ても、企業所属の選手だとか大きな大会だとかが、他ゲームと比較して少なかったり小規模な気がします。
この”差”の理由の一つには、FPSゲームとスポーツ(レース)ゲームの特徴の違いがあると思うのです。
※今回、あまり詳しくないeFootballやパワプロのようなスポーツゲームはちょっと除外して考えます。
例えば、APEXなどのようなFPSゲームにおいて「リアルAPEX」なるものは存在せず(似たものはあるけど)、実際に人を撃って飯を食う仕事は存在しないわけです。つまり、FPSゲームを極めてトップになれば自ずと「FPS界のトップ」になれるわけです。
しかしながら、グランツーリスモのようなレースゲームでは「リアルレース」が存在し、現実世界で車を操縦して飯を食う仕事があります。つまり、レースゲームを極めてトップになろうとも「レース界のトップ」であるとは限らないわけです。だから「トップ」のインパクトにちょっと欠ける感じはします。
また、レースゲームではボタン操作やGのかからない環境でのハンドル操作で競われる、言い換えれば比較的体の負担が少ない環境で競われるものの、実際のレースではGがかかる、体の負担が大きい世界で競うわけですから、そりゃ負担が大きい世界で勝ったほうが凄いよね、って風潮があるのかなぁ、と。
そして、「グランツーリスモでトップなんです!」って言っても、「所詮ゲームなんだから、リアルで速いとは限らない」なんて”リアルと比較して”言われるわけですが、「APEXでトップなんです!」って言って、「所詮ゲームなんだから、リアルの◯し合いで強いとは限らない」なんて言われることはないじゃないですか。
だってそれ比較してもしょうがないもん。
つまり、レースゲームはリアルに比較対象がある故に「ゲームだから」と理由付けられ頑張りが評価されず、またリアルの方が大変だからリアルレースの方が偉いというヒエラルキーからトップの凄さが薄められていると思うのです。
ここに、「レースゲーム」を仕事とする選手が存在しない理由がありそうです。
あまり凄いことだと理解されていないが故に、その評価(=スポンサードなど)が低いのかと。
別にリアルレースに参戦してプロを目指すことが悪いことだと全く思いませんし、ゲームからリアルへ行くことは夢のあることですから、我々もよく一つの目標として語ったりすることはありますが、とはいえ「グランツーリスモを極めても飯を食っていけない」、「リアルレースの下位互換」という構図には問題があると思っています。
なぜFPSゲームを極めれば飯が食えるのに、レースゲームを極めても飯が食えないのか。同じ”eスポーツ”なのに。
それには市場規模とか色んな”ビジネス”の話が絡むのかもしれませんが、やはりビジネスの場として活気づかない理由の一つには、「リアルレースの下位互換」というフィルターがレースゲームの凄さを正しく伝える邪魔をしているのかなぁ、と。
そもそもレースがあまり世間から注目されていないと言われたらそれまでなんですが。
今回のさくらのリアルレース参戦から派生して、私の持論を展開させていただきました。
チームとしてリアルを目指すさくらのような選手も応援すると同時に、世間ではリアルレースに出るのが偉いみたいな風潮がありますが、いやいやeスポーツで活躍しようとする選手もしっかり応援していこう、と改めて思った次第です。
皆さんはどう感じましたか?
それでは。