どうも、めんたいです。

今回から気の向いたときに、ど素人の私がレースに対する持論をただペラペラと語るつまらない連載企画「めんたいの持論」を始めようと思います。

とても暇ですることがない時に、冷やかし程度に読んでいただければ。

さて、この企画では耐久レース、特に私が大好きな(解説でたまに参加したりもしている)Haru氏主催の「GWEC」というシリーズを軸に話を進めていきたいと思います。

まずGWECとは何ぞや、という話なのですが、平たく言うと「GT7で開催されている、フリーラン機能を使ったドライバー交代制のぶっ通し長時間耐久レースシリーズ」って感じです。

そもそもグランツーリスモシリーズでは、ドライバー交代を前提としたレースが開催できるモードはないので、ある意味異色の、本格的な耐久レースという事ができるでしょう。

そんな耐久レース、GWECにおいて重要なファクトの一つ、「ピットロス」について今日は語らさせていただきます。


「ピットタイム」は本当のタイムじゃない

戦略を立てる上で重要なのがピットタイム。

しかし、ピットにかかる時間すべてが「ロスタイム」という認識は誤りです。

そもそも、現実のレース(サーキット)でもそうですが、ピットレーンはコースと並走する形になっており、ピットロードに入ったからと言ってコースを後退しているわけではありません。

結局ピットアウトする際は(ゆっくりではあるものの)ピットインした位置よりコースを進んでいるわけですから、ピットエリアにいた時間すべてがロスタイムというわけではないのです。

よって、本当のロスは(ピットレーン通過時間)ー(ピット入口~出口間のレースラップにおける通過時間)+(ピット作業時間)となります。

さて、話をグランツーリスモに戻すと、このシリーズではピットロードをワープする仕様なのもあり、ピットロードを進む時間は短縮されています。

つまり、現実より更にロスタイムは少なくなっていると言えます。

だからUI上に「ピット静止時間」なるものが表示されますが、ピットロード全距離を走った時間は加味されておらず、数メートルは0秒で移動したことになっているのを忘れてはいけません。

よってピットに入った瞬間から出てくるまでの時間を計測して、その時間まるまるロスタイム・・・と考えるのは早計で、ピットを利用して何メートル分かは移動時間を短縮していることを考慮しなければ本当のロスタイムが見えてこないのです。

計算式は・・・企業秘密ということで。ヒントはさっきのアレ。

なぜそこまで厳密にロスタイムを求めたいのか。

それは「いい位置でコースに復帰したいから」の一言に尽きます。

これはまた後日触れようと思いますが、耐久レースで一番無駄なことは「直接のバトル」(持論)(最終盤を除く)。

前後にマシンがいる位置で復帰してしまうとペースを上げることが難しくなり、せっかくピットアウトしてフレッシュなタイヤになったのにマージンを稼げなかったりするわけです。

だから前後にマシンがいないタイミングでピットアウトするためには・・・そのロスタイムが重要なんです。

SC中のピットは得なのか?損なのか?

これは答えが一つというわけではありません。当然ですが。

しかし、絶対にないと言えるのは「大損する」ということ。

ピットに入ってもレースがほぼ動いていない分「ロスタイム」はほぼ無くなる(GWECの場合)ため、せいぜいポジションを下げる程度で、しかし前との差はほぼない状態な訳ですから、大きく遅れを取って勝負権を失ってしまうほどの失敗にはなりません。

逆に自分たちだけステイアウトして前方のポジションを守ることにメリットはあるのか。

これは最終盤でない以上「あまりない」と思っています。

たとえ後ろを抑え込んだとしても、相手も同じ作戦だと言い切れないわけで、要は戦っている相手だったり勝負どころと踏んでいる場所が違ったりするわけですから、目先のポジションを守ることにさほどメリットはないと考えています。

今このポジションを守るよりも長い目でレースを見たときにどうか、が重要ですからね。

実はGWECのレギュにおいてでも、SC中のピットでできることは多いです。よくよく考えてみると。

私はSC=ピットの大チャンス、という考え方なので「あまりない」と結論づけています。

自分たちが得する状況の例としては、周りよりもタイムが良いとわかっており、後ろに自分たちを脅かすライバルもおらず自分たちのペースで走れる場合。

しかしドライバー交代数のことを考えると、ライバルが先にドライバー交代をより多く消化しており、かつレギュに定められている以上に交代回数を増やさずとも走りきれる状況になっている(なりそう)なら、ドライバー交代分のマージンを築かなければいけないので、ライバルに対しドライバー交代回数が少ないのならむしろ損でしょう。

もう一つの得する例としては、ライバルたちが必死に抜こうとバトルを仕掛け、かつ「抜ききれず」ペースを落としてしまうこと。ましてやライバルがミスしてしまうこと。こうすればステイアウトしたチームの思う壺。

そもそもステイアウトしている時点で自分たちのタイヤは100%フレッシュというわけではないのに、それにライバルは付き合ってフレッシュタイヤを痛める&ペースを上げられないのは大変おいしいわけで、ピットインのメリットを潰せるというのは大きなメリットでしょう。

ただ、これは得しているというより「プラマイゼロ」にしたというような状況になる場合が多いと思いますから、得する例として挙げるのはちょっと違うかもしれません。得するシチュエーションとしては、ライバルと同じだけのドライバー交代を済ませている場合のみになりますかね。

また、これの怖いところは「クラッシュに巻き込まれる」こと。攻めあぐねて焦ったライバルが強引に仕掛け、当てられるリスクも生じるわけで、余計なリスクを背負うのは個人的に避けたいかな~と。

ライバルにペナルティが出ても、自分たちが失ったポジションは返ってきませんからね。


さて、今回は「ピットロス」に焦点を当て持論を展開させていただきました。

こういう話は永遠とできるのでどこまでも書き続けられるのですが、結構長くなったので今回はこのへんで。

ではまた。